●デンタルインプラントとは、欠損歯を解決する目的で顎骨に埋め込む人工的な歯根装置である。
英語のdental-implantからの輸入語でデンタルインプラントと呼ばれ、
その他の呼称として人工歯根、口腔インプラント、歯科インプラントがあり、単に「インプラント」と呼ばれる場合もある。

インプラント体の構造は、
顎骨に埋めるフィクスチャー
被せ物の支台となるアバットメントからなる。
これを一体とした「1ピースタイプ」もある。

上顎洞底に近い、下顎神経に近接している、骨量が垂直的または水平的に少ない等の場合にそれを解決するために補助手術が行われる。
GBR – メンブレンやチタンメッシュ等を用い骨増生のためのスペースを確保する。術前にあらかじめ行う場合と術中に行う場合がある。メンブレンやチタンメッシュ等の中に人工骨や術中集めた自家骨を入れる場合も多い。

リッジエクスパンジョン(スプリットクレスト) – 骨の幅が足りない場合行う手術。歯槽骨頂にくさびのような器具をいれ幅を押し広げる。

ソケットリフト – 上顎洞底を挙上させる方法。
サイナスリフト – 上顎洞底を挙上させる方法。
下顎神経移動術(下歯槽神経側方移動術) – 下顎神経に近接している場合神経そのものを移動(多くは側方)させるもの。麻痺が一時的には必ず出るため日本ではほとんど行われない。
遊離骨移植術(ブロック・ボーン・グラフト) – 顎の骨が溶けている場合、術前(約4ヶ月前)に患者の自家骨を移植して増強させる方法。

メリット
天然歯のように顎の骨に固定するので、比較的違和感がなく固いものを噛むことができるようになる。
隣の歯を削る必要がないため、他の歯に負担をかけない。
クラウンブリッジタイプにおいては見た目が天然歯に近い(歯周組織の喪失状態によっては、義歯の方がすぐれる場合もある)。

デメリット
長い治療期間を要する。インプラント手術から最終補綴物(被せ物)を被せるまで、確実性を重視する場合は半年程度の期間を要し、患者はある程度の不自由を課せられる。
歯槽骨を切削する必要があり、血管や神経を傷つけた場合は術後の後遺症や死亡事故につながる場合がある。
全身疾患がある場合には治療できない場合がある。
骨から体外に直結する構造のため、天然の歯周組織と比べやや感染の危険性が高く、感染後の進行も早い。したがって人工歯根を維持するためには、口腔衛生の管理と定期的な検診が必要となる。
日本にておいては自由診療(保険外診療)治療費がかかる。