上顎中切歯とは、上顎正中部に並ぶ一対の歯である。
一般的に単根歯である。

「ミュールライター(Muhlreiter)の三徴」の隅角徴および歯根徴がみられる。弯曲徴はほとんどない。

隅角徴:歯冠の唇(頬)側面における近心と遠心の隅角に現れている差異を示す。
近心隅角は鋭く突出しているのに対し、遠心隅角はこれより鈍円となる。側切歯、犬歯および大臼歯で顕著であり上顎中切歯は軽微にみられる。

歯根徴:歯全体を唇側(頬側)から見た場合、その切縁あるいは咬合縁に対して歯根の長軸がつくる角度は、近心では鈍角であり遠心では鋭角

(弯曲徴:歯冠を切縁あるいは咬合面から見た場合、唇(頬)と隣接面との移行部の弯曲度が近心と遠心とで異なり、近心のほうが遠心よりも大きい。犬歯と大臼歯で顕著。上顎中切歯にはほとんど見られない。上顎第一小臼歯は逆に遠心の弯曲度が近心よりも大)